合気道

合気道は戦後に確立された非常に新しい武道です。しかしそのルーツは、様々な武道、特に柔術の流派などにあり、古くて新しい武道と呼べるでしょう。合気道の特徴の一つは、もともと武術が発展したものではないということです。敵を制圧するための格技ではなく、その真髄を「和合の精神」とするユニークな武道と呼べるでしょう。
合気道の開祖は、その精神を「合気とは敵と戦い、敵を破る術ではない。世界を和合させ人類を一家たらしめる道である。すなわち合気道の極意は、おのれを宇宙の動きと調和させ、おのれを宇宙そのものと一致させることにある。修行者は、このことを日常の鍛錬を通して悟るべきである」と説き、その深遠な哲学は、合気道の修行をするものの指針となっています。
合気道は、敵を倒すための技を修練するのではありません。そうではなく、自分自身の気を稽古によって練り、自己の心身鍛錬を目標としています。また合気道の動きも独特で、円運動をその基本とし、基本通りに動くことで、合理的、かつけがのない動きを体得できるのです。
合気道といえば、身体が触れているかいないかといった瞬間に相手が投げられているような不思議で派手な技が目に留まりやすいのですが、実際には、合気道は試合を行わず、勝負を決するということはありません。また礼儀を非常に大切にし、師範への礼儀、稽古相手への礼儀を通じて、日常生活でも礼儀正しい生活を志向するようになるでしょう。
合気道は、先にも述べた通り試合を行いません。試合を行い競技化すると、勝負にこだわる気持ちが生まれ、合気道が目指すところの自己の心身鍛錬が後回しになる恐れがあると考えられたのです。競技化を避けたために、合気道は柔道や剣道ほど、ポピュラーではないかもしれませんが、その分、武道としての純粋性を保っているということはできるかもしれません。
合気道は、相手がありつつも、勝負しないということから、ある意味、自分を厳しく律する自分との戦いともいえます。勝負がないことから、馴れ合いに陥らないように、修行をするものは、自分を磨き、また同じ修行者同士、切磋琢磨する必要があるでしょう。
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